前田俊夫

魔界の化け物の力によって姿を変えた仁木勇一にかつての姿はなかった。大木を振り回し明美を暴力の力によって奪うため南雲の前に立つ。超神の力を得た南雲だが、その力は覚醒しなかった。瀕死の南雲は血を流しながらも立ち続ける。仁木は止めを刺そうとするが明美は泣いて助けを乞う。その戦いを見ていた天邪鬼は「南雲はもう虫の息や、体中の血が全部流れ出とるわ」と南雲の終わりを認めた。しかし、南雲から流れ出た血が突然動き…

ある日、サラリーマンの吉田道雄は同僚たちとテニスを楽しんでいた。ところが、誤ってテニスコート裏にある泉へ腕時計を落としてしまう。その泉から現れたのは、‘物の怪’の姉妹「聖子」と「魔子」だった。「あなたが落としたのはこの時計ですか？」聖子は正直者に幸運を授け、魔子は嘘つきに不運をもたらす存在…。そんな二人に取り憑かれてしまってから、道雄の日常は幸運と不運が交互に襲いかかる波乱万丈の日々に変わってしま…